春の目覚め
啓蟄を過ぎて、虫や草木のお目覚めといった頃だろうか。
幼虫を啄むために鳥たちは空を舞い、地面では冷たい雪解けのしずくが、僅かずつ流れ始めている。
春の霞とはよく言ったもので、真冬の透き通った空に比べて黄色く野暮ったい空になってきた。
今日はこれから税務署で確定申告をするのだが、今まで生きていて初の確定申告だ。
昨年末に退職し、無職で年越しした人の大仕事はこれなのだろうか(否、再就職とかもっとあるだろ!)と思うほどに面倒なことである。
いつもは会社で処理してくれていたわけで、今になって事務処理を代行してくれるサービスに感謝したい。
今回の深刻に当たって準備したのが、源泉徴収 生保などの年調書類 任意継続保険の払込書 だ。
申告書作成はスマホから簡単にできるし、自宅にプリンタがあれば印刷もすぐできる。
税務署の出頭予約もラインで取れて、あとは書類を提出するだけのはず。
ただ、何分初めてなので修正やらなんやら出てくるのではないかと不安は募るばかり。できれば今日中に済ませて、次の休みはどこか温泉にでも行きたいものだ。
今回の一連の対応で関心したのは、源泉徴収票の読み取り機能だ。
AI-OCRのようなもので文字認識をして振り分けているのだろうと推測するが、一番の驚きは、お役所が新しいテクノロジーを導入して業務を進めていることだ。
自分のイメージでは(少なくとも運転免許証更新などでは)申告用紙の狭い枠にチリチリと手書きして、間違えたら訂正印押して…、といったような、酷く眠くなるようなことばかりさせられるが、税務署の申告業務では違うのだと知った。
デジタル大臣よ、日本にはまだまだ業務改善で活かせる技術があるので、もっとつかってくれたまえ。